chickengirlのブログ

徒然なる日記です。

母の日に際して

父は、サプライズが上手で、イベントの得意な人だった。父も祖父も、子煩悩な人で私と弟は甘やかされて育ったと思う。
母の日、家族の誕生日、季節のイベントは父が仕切ってきた。
また、春は山菜採り、夏はキャンプ、秋は紅葉、冬はスキーと、毎週末、忙しい家庭だった。



一方、主人は、娘が産まれた際も付き合いで呑んでいて、産後も、夜泣きに背中を向けて寝ているような男だった。
こんな薄情な男性が一部、存在するのは知っていたが、まさか、この自分が、そんな薄情者を伴侶にして、務まるとは思っていなかった。
やるせない思いは沢山した。
アッタマきて、家中叫びながら暴れた事もある。
勿論、離婚も考えたし、都度、話合い折り合いをつけてきた。
当然、旦那だってそうだったんだろうと思う。



先日より夏日が続いたある週末、突如、主人が掃除機は何処か?と言い出した。
掃除機の場所を伝えるやいなや、彼は片手に持ち、エアコンのフィルターを掃除し始めた。
お叱りを受けるやもしれないが、その日以来、既に、我が家は、冷房を稼働させた。
横になる以外、何もしなかった旦那が、初めてエアコンの掃除をしていた。私の役に立った(笑)




ここの所、娘のスイミングの進捗がよくない。3度も同じ級から進めずにいる。恐怖心が先立つらしい。
私はウンザリしているが、旦那は、色々様子を聞き、アドバイスをしている。
母の日の日曜日も、振替のスイミングレッスンに夫婦で参観した。
観覧室はとても混んでいて、やる気のない私は、買い物後に合流したが、席が無かった。
旦那が、自分の席を私に譲り、自分は温室の観覧室から観るという。
以前、私が「様子がよくわかるから、温室から見よう」と誘っても、汗を掻くから嫌だと言って、1度も来たことが無かった。
そんな旦那が、50分、混み合う温室から娘の姿を観覧していた。レッスン内容は、あまり芳しくない。今月も進級は厳しそうだとの見解は、私も旦那も一緒だった。


レッスン後、着替えの手伝いに向かう私に、旦那から、今日のレッスンを咎めないで欲しい。夏休みに、特訓にいれていいから、あと3回位は進級を見逃してやってくれと言ってきた。
しかし、私は、抑えきれず、娘に思いの丈をぶつけた。娘も自覚はあるが、恐怖心から逃れられずにいた。
着替えが終わり、旦那と合流すると、旦那が事細かにレッスンを振り返り娘に伝えていた。



夜泣きに背を向けて「煩くて眠れないから、リビングにつれていけ」といっていた旦那。 
私が、珍しく38度の熱がでた日、ポカリだけ買って、22時半に帰宅した旦那。
トイトレの最中もトイレに連れて行くのが面倒で「オムツでしちゃってもいいよ」と言っていた旦那。
幼稚園の送り迎えは、仕事に差し障るから出来ないと言い切った旦那。
夏休みの宿題を付録つき絵本と間違えて娘に捨てるように言った旦那。
娘が胃腸炎で、連日救急病院に行っている旨を伝えても、実家の法事から帰ってこず、自分の食レポラインをよこしてきた旦那。
言い出したらキリのない、(私の中で)非人道的な旦那。
そんな旦那がいつしか、娘の為に、公園につれていき、好きなお店で外食させ、私の時間を作ってくれ、夕飯の買い物をして帰るようになり、ごみ捨てをする様になり、苦手な温室で娘の一挙手一投足に目を凝らし、アドバイスして、気づけば娘が大好きなパパになっていた。


娘より、私より、父親として急成長を遂げてゆく旦那。これは、何よりの母の日のプレゼントだった。
私は、ずっと気づかなかった。私も、怒り狂うばかりの母では、二人に負けちゃうなと痛感した、母の日になった。

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